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*トロル門 [#b33f6662]

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**耐爆コンテナを持ってきた。しかし‥‥ [#hd37957d]
ズキーヤ「じゃ、~
ここで待っててね。」

ズキーヤ「コンテナを~
おばあちゃんにわたして~
通行証をもらってきてあげる!」

 月光本拠地へ移動

鬼婆「たしかにあれは~
耐爆コンテナに~
まちがいないようだね‥‥」

鬼婆「よくやった!~
上出来だよ、~
ズキーヤ!」

鬼婆「ん‥‥?~
どうしたんだい?~
まだ何か用があるのかい?」

ズキーヤ「約束でしょ。~
通行証をちょうだい。」

鬼婆「通行証?~
そりゃいったい、~
何のことだい?」

ズキーヤ「‥‥!?~
とぼけないでよ!~
約束したじゃない!」

ズキーヤ「耐爆コンテナを~
取りもどしたら~
通行証をくれるって‥‥」

鬼婆「バカ正直な娘だね~
おまえは!~
先が思いやられるよ!」

鬼婆「あたしたちが~
欲しかったものは~
もう手に入ったんだ。」

鬼婆「あんな怪しげな~
流れ者に、律儀に~
報いてやって何になる?」

鬼婆「だいいち、~
あたしゃそんな約束、~
したおぼえはないね。」

鬼婆「通行証について~
考えてもいいと~
言っただけさ。」

ズキーヤ「そんな‥‥~
ひどいよ!~
おばあちゃん!」

鬼婆「ひどくてけっこう!~
どうせあたしゃ~
血も涙もない鬼婆さ。」

鬼婆「伝説の<大破壊>が~
人間の築き上げた文明世界を~
破壊したとき‥‥」

鬼婆「あたしはまだ幼くて、~
何も知らない子どもだった。」

鬼婆「住んでた家を失い、~
住んでた街を失い、~
家族も失って‥‥」

鬼婆「たったひとり、~
地獄のような世界に~
ほうり出された。」

鬼婆「それから何年も、~
いや、何十年も、地獄を~
さまよい続けて来たんだ。」

鬼婆「お前は何にも~
わかっちゃいない。」

鬼婆「人間て生き物が~
どれほど恐ろしく~
残酷な生き物か。」

鬼婆「だから約束なんて~
甘っちょろいことが~
言ってられるんだ。」

鬼婆「この地獄のような~
世界を生き抜いて~
いくためにはね‥‥」

鬼婆「利用できるものは~
何でも~
利用するしかない。」

鬼婆「利用されるヤツが~
バカなのさ!」

ズキーヤ「その話は~
もう何度も聞いたわ。」

ズキーヤ「だけど‥‥~
だからって人をだまして~
いい理由にはならないでしょ!」

鬼婆「いつまでも~
青臭いことを~
言ってるんじゃないよ。」

鬼婆「お前はいつか~
あたしの後を継いで~
月光の元締めになる女だ。」

鬼婆「あらくれ男どもを~
束ねて、使ってかなきゃ~
ならないんだよ!」

ズキーヤ「わたし‥‥~
前からずっと考えてた。」

ズキーヤ「わたしもいつか~
おばあちゃんみたいな~
恐ろしい女になるのかなって。」

ズキーヤ「でなきゃ~
月光の元締めになれないなら~
わたしにはムリ。」

ズキーヤ「もし約束どおり~
通行証をくれないなら、~
わたし、ここを出て行くわ!」

鬼婆「ききわけのない子だね!~
流れ者にくれてやる~
通行証なんかないんだよ!」

鬼婆「ここを出てくって~
言ったって~
お前‥‥」

鬼婆「いったい~
どこに行く気だい?~
ははは!」

鬼婆「ここ以外に~
お前の居場所なんか~
ありゃしないだろ。」

ズキーヤ「そんなの~
知らないよっ!」

ズキーヤ「おばあちゃんの~
バカ〜ッ!」

鬼婆「ズキーヤ!~
お待ち!~
お待ちったら!」

 ルピエに移動

ズキーヤ「どうしよう‥‥」

ズキーヤ「通行証~
もらえなかったなんて‥‥」

ズキーヤ「ヒナタに~
あわせる顔がないよ‥‥」

ズキーヤ「飛び出して~
来ちゃったけど‥‥~
どこに行けばいいんだろ‥‥」

 犬が吠える

ズキーヤ「‥‥!」

 ナッポがズキーヤに近づく

ズキーヤ「ナッポ!」

 ラトゥールに移動

グレイ「さぁ、ぼうや。~
こっちへおいで。~
お菓子が食べたいだろ?」

 子供が近づく

グレイ「よしよし、いい子だ。~
おいしいお菓子を~
いっぱいあげるよ。」

グレイ「さぁ、ついておいで。」

リー「待ちなさい!~
グレイ博士!」

リー「人体実験なんて‥‥~
しかも子どもに‥‥~
絶対に認められないわ!」

グレイ「くっくっく!~
認めてもらわなくて~
結構!」

グレイ「キミはもう~
デレゲイツじゃ~
ないんだよ、Dr.リー」

グレイ「いつまでも~
善人ぶって~
エラそうな口きいてると‥‥」

グレイ「キミのその体も~
実験に使っちゃうよ。~
うけけけけ!」

 ベルイマン現れる。

グレイ「これはこれは!~
ベルイマン様!」

グレイ「そやつが例の~
ギブスンとかいう~
囚人ですかな?」

グレイ「この私めに~
おあずけいただければ、~
いかようにも‥‥」

グレイ「たちまちのうちに~
口を割らせて~
ごらんにいれますが。」

ベルイマン「うわははは!~
バカを言うな!」

ベルイマン「お前に預けたら~
大事な囚人に何をされるか~
わかったもんじゃない。」

グレイ「お褒めにあずかり~
光栄でございます。」

ベルイマン「お前は~
Vジーン計画のことだけ~
考えてろ。」

グレイ「はは!~
では私めは~
これにて失礼をば。」

 Dr.グレイ立ち去る

ギブ「Vジーン計画‥‥!?~
聞いたことがある‥‥」

ギブ「遺伝子改造によって~
人体そのものを兵器と化す~
禁断の計画‥‥」

ギブ「あまりに非人道的なため~
政府は公式に計画を中止した~
はずだ‥‥」

ベルイマン「ふふふ。~
さすがに学者先生は~
物知りだな。」

ギブ「あの子をどうする気だ?~
まさか人体実験に~
使うつもりなのか!?」

リー「そうよ!~
もう何人もの子どもが~
犠牲になってるわ!」

リー「こいつらを止めて!~
あの忌まわしい実験を~
やめさせて!」

ベルイマン「やかましい!」

ベルイマン「他人のことを~
気にかけるヒマがあったら、~
自分の身の心配をしな!」

ベルイマン「ああ、そうだ!~
いいことを思いついたぜ、~
ギブスン博士。」

ベルイマン「クロモグラの~
隠し場所を教えれば‥‥」

ベルイマン「グレイ博士に~
実験中止の命令を~
出してやってもいい。」

ギブ「‥‥。」

ベルイマン「どうした?~
子どもたちがかわいそうだと~
思わないのか?」

ベルイマン「お前なら~
止められる。~
あの子を救ってやれるぞ。」

ギブ「くっ‥‥。」

ベルイマン「はーっはっはーっ!~
その程度のもんさ、~
善人なんてのはよ!」

ベルイマン「くだらねぇ!~
何の役にも立ちゃしねェ!~
うわははは!」

 ギブスン博士投獄

ベルイマン「ふっふっふ。~
学者にしちゃ、しぶとい。~
ほめてやるぜ。」

ベルイマン「だが~
いつまで耐えられるかな?」

ギブ「どうせ~
オレを殺すわけには~
いかないんだろ?」

ギブ「だからどうしても~
痛めつけかたが~
手ぬるくなるのさ。」

ベルイマン「くくく。~
まだ強がりを言うか。~
たいしたもんだ。」

ベルイマン「だがまぁ、~
時間はたっぷりある。~
そのうち口を割らせてやるさ。」

ベルイマン「そうそう、~
ひとつ言い忘れてたぜ!」

ベルイマン「お前といっしょに~
逃げてたあのガキ‥‥~
ヒナタとかいう‥‥」

ベルイマン「あのガキを~
とっつかまえて、グレイに~
プレゼントしてやろう。」

ベルイマン「お前がモリセ博士に~
ぞっこんだったのは~
知ってるんだぜ。くくく。」

ベルイマン「惚れた女の~
忘れ形見が~
人体実験の材料にされて‥‥」

ベルイマン「見るも恐ろしい~
怪物になっちまったら、~
お前がどんな顔をするか‥‥」

ベルイマン「こいつぁ見ものだ♪~
楽しみに待ってろ!~
うわははは!」

 牢獄を後にするベルイマン

ギブ「‥‥。」